子宮内膜症の30代のブログ。体外受精にかける不妊治療ブログ。

子宮内膜症の妻をもつ夫が不妊治療について男性目線で本音を語る

 

今日は私ではなく、旦那がブログを書きます。

いつも不妊治療に対して女目線でしかブログを書きませんが、

今回は男目線で本音を語ってもらおうと思います。

不妊治療に対する男のホンネ

 

皆さんはじめまして、「パピヨン」の夫です。メンタルの弱い妻はいつもブログやTwitterで皆様からいただくメッセージに勇気付けられています。本当にありがとうございます。

と言うわけでここからは僕がお話させていただくのですが、僕達と同じように不妊で悩むご夫婦にとって何がしかの”気付き”になれば幸いです。

僕達夫婦の不妊治療のこれまで

妻(30歳):子宮内膜症(チョコレート嚢胞)

夫(30歳):異常なし

大前提として僕らは2人共「子供が欲しい!」と切望している。2人の協力がなければ不妊治療はできない。まずは僕達がこれまでに行った不妊治療の内容をさらっとお話したほうがいいかも。

  • タイミング療法 6回
  • 人工授精 4回
  • 体外受精 4回

と、こんな感じで一般的に言われる不妊治療の階段を1歩ずつ着実に上ってきたわけですが結果はことごとく陰性。最終段階である体外受精の内容としては、

  • 凍結初期胚移植
  • 凍結胚盤胞移植
  • シート法
  • 二段階移植

あの手この手と様々な方法で行ってきたけどなかなかいい結果は得られない。原因として考えられるのはやはり妻の子宮内膜症による着床不全(着床障害)ではないか、というのがこれまでの治療で分かってきた。ただしこれもあくまで可能性レベルの話で、確実にこれが原因だと断言できるわけではないらしい。

不妊治療は終わりが見えない

これこそが不妊治療は終わりが見えないと言われるゆえん。これまでたくさんの時間とお金と精神力を注ぎ治療に専念した。妻はゾッとするほど大量の薬を飲み、何本も注射針を刺してきた。それでも未だに不透明なままの”原因”と”対策”。〇〇をすれば必ず妊娠するという治療はなく、考えられる可能性を少しずつ潰していくしかない。

でもそれをやったからと言って絶対に妊娠できるわけでもなく常に確率の話が付いて回る。サイコロには必ず1の目が刻まれてはいるけど6回振っても1度も1が出ないことがあるように、今行っている治療が正解(僕達に合っている)だったとしてもその確率に外れる可能性のほうが高い。

一度の体外受精で妊娠する確率は30%程度とのこと。僕達は30%の確率をもう4回も外していることになるな。これは単純に運が悪いと言っていいのか、それとも治療方針が間違っているのか。その答えすら分からないのが不妊治療。なんでもいいから「答え」が欲しい!

まぁでもよく考えれば当たり前のこと。人間を人工的に作り出せるわけがないんだから、「絶対に妊娠できる治療や薬」なんてものは今後どれだけ医療が進歩しても誕生することはないんだろうし、それでいいとも思う。

SEXすれば子供ができる。表面上はそうかもしれないけど、SEXの後で子宮内で行われる行動、つまり精子が卵子を見つけて入り込み、着床してなんやかんや・・・というのは僕らが介入できる領域ではない。精子1つ1つに命があるのか?意思があるのか?そんなことは分からないけど、精子も卵子も出会う前から個々に活動しているんだから、受精する前もそれぞれが「命」なんだと思うわけ。合体させてはじめて命になるのではなく。だからこそ、もともと命ある精子と命ある卵子を人工的に無理矢理どうこうするってのは、ちょっとおかしな事になってしまいそう。人造人間はドラゴンボールの世界だけにとどめておくべきだ。赤ちゃんは本当にコウノトリさんが連れてくるものなのかもしれない。

男にとって一番の問題はお金

cfc4d425879b24ddd8c14945e1294e06_s

不妊治療を始める(または続ける)にあたって、一番の問題になってくるのはお金だと思う。確かに精神的なストレスが大変なのも実感しているけど、不妊治療に感じる様々なストレスの根源はどこにあるかって突き詰めて考えるとどうしてもお金に行き着いてしまう気がするのです。例えばこんな経験ありませんか?

  • 不妊治療に関する話をふると明らかに不機嫌そうな顔で適当にうなずく旦那さん
  • 陰性の結果を知ったとたんに不機嫌になる旦那さん
  • 奥さんの些細な行動や言動に不機嫌になる旦那さん

おそらく不妊治療中のご夫婦にはよくあることだと思う。仕事で疲れてるのかな?私なんか嫌な言い方したかな?違うんです。不妊治療に通う世の奥様方!基本的に男は100%子供が欲しいという気持ちがあっても不妊治療に対して100%乗り気ではないということを忘れないで欲しい。これは悪い意味ではなく、「経済的にキツイだろ」って気持ちがどこかにあるという意味です。だからこそその不満の矛先が奥さんに向いてしまっているだけだと思う。

貯金を使えばいいじゃないか、こういうときの為の貯金でしょ?そう思われるかもしれません。僕だってそれで絶対に妊娠するなら50万円でも100万円でも出しますよ。でも絶対ではないということが怖いんだ。

誤解してほしくはないんだけど、簡単に言うと勝率30%のギャンブルに30万円一点張り!みたいな感覚。僕はギャンブルは麻雀ぐらいしかやらないけど、勝率30%の馬に30万円賭けることはできない。一度外したら2度、3度・・・と平常心でお金を出し続けることができる人はほとんどいないだろう。回数を重ねるごとにご主人の機嫌が悪くなり夫婦間のムードが険悪になることもあるかもしれない。「不妊治療とギャンブルを一緒にするな!」すいません。でもそういう感情論について話たいのではなく、あくまでイメージとして30%の確率に30万円使い続けるということの金銭的なストレスについての話がしたいだけ。男性の皆さんは分かっていただけますよね?

使いきれないほどのお金があれば「今回ダメでも次がある」といつまでも平常心を保って治療を続けられる。お金で幸せまでは買えないと思うけど、多くの問題が解決するのは確か。女性の立場からすると歳をとるごとに妊娠する確率が低くなるということもあり「焦り」という精神的ストレスが多いのかもしれない。だけどやっぱり男にはその実感がないためか不思議と焦りの気持ちはほとんどなく、そんなことよりも金をどう工面するか。ぶっちゃけそこだけ。

逆に言うと男にできることは金を用意することだけなんだ!

だからと言って不妊治療に前向きに頑張る妻を責める気持ちなんて1㎜もない。これだけはマジで。男のストレスの根源は金だと言ったけど、逆に言うと不妊治療に対して男ができることは金を用意することだけ。別の言い方をすれば、男には金を用意することぐらいしかしてやれることがないんだ。妻のお腹をさすりながら念じても意味がない。子宝の神社で祈って意味がない。(一応3つほど参拝しましたが)妻に代わって飲める薬も注射もない。じゃあ男には一体何ができるのか。金銭面のサポートだけじゃないか。これが不妊治療に通う男のできること。

僕は不妊治療を続けていく上で男と女にそれぞれの役割があり、お互いがその役割を果たさなければ絶対に前向きな気持ちで続けていくことができないし、その時は喧嘩するべきだと思っている。例えば僕はもしも以下のような出来事があったとしたら、妻をド叱ると思う。

  • 時間指定の大事な薬(注射)を飲み忘れた
  • 治療中にお酒を飲みすぎた

お金を用意することしかできない男に対して、女は先生に言われたことを守ることしかできない。自分の意思で着床をコントロールすることなんてできないんだから、先生に「毎日9時に飲んでくださいね」と言われれば毎日9時に飲まなければならないし、「酒はダメですよ」と言われれば絶対に飲むべきではない。自分の意識でできることは100%完璧にやって治療や判定に備えるべきだ。その変わり僕は男としてできる役割を果たす。

904ba58941d76b67552499e52b14d2ef_s

それでダメならしかたがない。妊娠できないこと自体は妻には1㎜もどうすることもできないんだから、そこを責めるのは絶対にダメ。というかそこは妻が悪いわけではない。運・・・というか僕達夫婦の力量が足りていないのか・・・できないものはできないんだから。とにかくそれぞれが自分の意思でできることは100%やりきること。だからこそ僕は不妊治療に対しては金の工面を頑張るだけ。

ホンネを言い合える間柄って大事

僕が妻のブログでこんなことを書けるのも日常的に面と向かってそう話し合っているからで、お互いの不妊治療に関する気持ちとか考え方とかは絶対に言い合っておいたほうがいいと思う。さっき男は不妊治療に対して100%乗り気ではないといったけど、少なくとも僕はそう思っている。出口があるかも分からない迷路のために時間や金や精神を持っていかれるよりも、今置かれている環境を楽しめばいいじゃないか。

僕らに子供ができないという事には何がしかの意味があるのかもしれない。妊娠できないことを悩むなと言ってもそれは無理だろうけど、だからといってネガティブに考えるのではなく、子供がいないこの状況を楽しめばいい。不妊治療に通いながらもホンネではそう思っている。

僕は自分で商売をしているためいつでも好きな時に好きなことをできるからこそ、不妊治療で病院に通うために「今週は旅行できない」などと生活を制限されるのが苦痛でしかたがない。治療の間でできた時間を使って妻と一緒に趣味の釣りや旅行に出かけることが多いんだけど、治療していなければもっと自由に行きたい場所へいけるはずだ。そう考えると今の僕らの状況(子供がいない状況)をプラスに捉える事だってできる。おそらく子供ができれば毎月沖縄に行くことも難しくなってくるだろう。子供がいない夫婦にしかできない“今”“二人の時間”をもっと大事にすべきじゃないだろうか。そんなふうに思う。

で、妻と話し合った結果、次の(5回目の)体外受精で妊娠できなかったら一旦治療はお休みにすることになった。おそらく年齢や子宮内膜症という病気で焦っている妻にとっては納得のいかない結論なんだと思う。でも2人が100%納得のいくことは難しいから、お互いの考え方を少しずつでも理解しようと努力し、折れ合いながらバランスを取っていかなければ。治療を通してお互いにたくさんのストレスを抱えていると思うので一旦すべて忘れてしまったほうがいい。その変わりまた半年後とか1年後に不妊治療は再開する。もしかしたら治療なんてしなくても子供はできるかもしれない。本当にそういうもんだと思う。終わりの見えない迷路だからこそ、終わりは自分達で作らなければ自分の人生を無駄にしてしまう。それだけは絶対にしたくないし、してはいけない。

僕も妻もそしてあなたも、全ての人間は子供

1292213118090212d0a9d3427c71f449_s

この世の中に存在する全ての人間に言えること。それは、1人の例外もなく「誰かの子供」だということ。この世に生まれたからには必ず両親がいる。人口の半分は親という経験はしたことがないけど、全ての人は必ず子供なんだ。

僕達が心から望んでいる自分達の子供。もし授かったとしたら僕は自分の子供に世界一幸せになってほしいと願う。だとしたら僕達の親は僕達自身のことを幸せになってほしいと願っているはずだ。一緒に暮らしている居ない、生きている死んでいるなど別として。僕の親にとっての僕は子供だし、妻の親にとっての妻はいつまでたっても子供なわけで。せっかくこの世に産んでくれたんだから、少なくとも僕は自分の人生を生きたい!

(笑)こんなことを考えてしまうほど、不妊治療は僕にとっていろいろ刺激的でとてもいい経験になっている。世の中の多くの人はこんな経験できないんだから、不妊治療に通う僕達はある意味ではラッキーなのかもしれない。

最後に

世の中には望まれないで産まれ殺される子供達がいるらしい。初期の中絶を合わせれば本当に多くの子供達が毎日のように殺されている。子供をおろすって簡単に言うなよ。殺すの間違いだろ。そんなニュースを観ると本当にこの世は理不尽だと心の底からムカつくことだってある。もし神様がいるとするのなら、なぜそんなバカ親ではなく僕らのところに授けてくれないのか・・そんな無駄なことを考えてしまうことだってある。そもそも神なんていない。もしいたとしてもそれは僕ら人間を守ってくれるような正義の味方的存在ではない。(じゃなければあんなどうしようもない大震災で罪無き人々が死ぬわけがない)

これまで約2年間不妊治療をしてきて、ことごとく子供はできなかった。たくさんの時間とお金と精神力を注いできて今思うのは、子供は望むからできるものでもないし、望まなくてもできるときにはできてしまう。人の感情とは全く別次元のなにかが授けてくれるものだということ。不妊治療はその可能性を少しでも高めるための治療。決して子供を作るための治療ではない。あくまで可能性を高める。それだけ。

そして不妊治療は本当にたくさんのストレスがかかる。そのストレスが原因で夫婦仲が険悪になったり、自分自身の人生が無駄になっているのなら最悪。それなら別に休憩すればいいと思う。そんなに考えたって全精力かけたって状況がよくなるようなものでも無いんだから。さっきも言ったけど妊娠は望む望まない関係ないんです。

とりあえず次回の治療の前に夫婦で1週間ほど沖縄へ行こうと思います。みなさんも不妊治療に全精力をかけすぎて疲れてしまうと自分の人生まで台無しにしてしまいますよ。夫婦で強力するためにはお互いの心に余裕が必要です。お互い頑張りましょ!

最後までご覧頂き有難うございました。いつもパピヨンの支えになっていただき感謝感謝です。

最後までお読みいただきありがとうございます。この記事があなたのお役に立てましたらシェアをお願いします^^b

不妊治療(30代前半赤ちゃん待ち)人気ランキング

 

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

アーカイブ